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大滝詠一プロデュース「昭和ベストヒットコレクション」
1998年12月16日 20:00〜21:30 ニッポン放送系


さあ再びビートルズのナンバーに戻りたいと思います。
えー、またちょっと後期の曲をかけたいと思うんですけどもね、1967年に発売されたアルバム。えー、まあ、ロックの金字塔と後に呼ばれておりましたね。
僕は中学3年生だったんですけど、このアルバムはもう相当ショックを受けておりまして、これをステージで演奏できるだろうかと、このアルバムの中の曲を、当時悩みまして、大した悩みじゃないですよ中学3年生ですからね、えー、でもメンバーと一緒にやってみようっていう感じでね。何曲かやりましたね。わりと難しいところでは、エンディングの「A Day in The Life」、これなんかもやっちゃいましたね。
無理矢理、相当無理矢理、強引なアレンジで、やった記憶がありますけど。 えー、そして今からかけるこのタイトルナンバー、これもやった覚えがあります。それでは聴いてください。
「Sgt. Pepper's lonely Hearts Club Band」

まあ、この後、曲は「With A Little Help From My Friends」に続いて行くわけですけどね。もう本当にコンセプトアルバムという感じですけども。
どうやって作ったんだろうというね。この頃は本当に考えましたね。
まあ僕たちは先ほどステージでやると言いましたけど、ステージでなんて言うもんではなくて、ほとんどはダンスパーティーなんかでしたね。
大学生のダンスパーティーに中学生が出て演奏して、しかもこれを演奏してですよ、それで踊っている大学生の姿ってほほえましいものが当時ありますけけども、その頃、僕は細野晴臣さんとかですね、ティンパーアレンの連中とかと知り合ってるんですけどもね。本当に素晴らしい時代でしたね。
あらゆる音楽は面白かった60年代と。そういうわけですけども、この「Sgt. Pepper's lonely Hearts Club Band」の次にビートルズが取り組んだ、これはですね、映画だったんですね。
これ、TV映画だったんですけど、「Magical Mystery Tour」というね、えー、まあ映画。
これが日本でも見られるっていうのは、なんとか見よう見ようと思ったら、たしか抽選券かなんか当たったのかな、抽選券かなんかで、武道館1回だけなんか、放映したような記憶がありますけどね。嬉しかったですね。
見てね、憧れました。ファッションも。ジョージ、ますますかっこいいなあと思っちゃいましたけども。えー。その「Magical Mystery Tour」の、まあサントラと言っていいんでしょう。その中から1曲かけたいと思います。
えー、この辺聴きますとですね。Tears For Fearsの「Sowing The Seeds Of Love」とかあの辺がまあ、それからなんですか、まあいいやイギリスの色んなグループ、みんな影響受けております。ドラムのフレーズも色々真似ております。そういう曲です。OASISの連中ももう一度勉強し直した方がいいと思います。
「I am The Walrus」

はい「I am The Walrus」でした。
これは本当に今の色んなアーティスト達がお手本にしている。このオケですけどね、オケというかトラックですけどもね。
まあこの「Magical Mystery Tour」という映画自体がですね、1曲づつの今で言うプロモーションフィルムの、ビデオの断続的な寄せ集めという感じの、まあバスツアーなんですけどもね。かなりストーリーに無理がありまして、当時のドラック文化とか、ドラックカルチャーですね。
サイケデリックムーブメントなんかもふんだんに意識して取り入れておりまして、でも1個ずつがなんか凄いかっこよかったですね。
「Fool On The Hill」なんて今でも見ると涙が出てきてしまいます。
ポール・マッカートニーが一人で山の上に立って歌うんですけども、いやあ本当に「Magical Mystery Tour」このアルバム大好きですね。
えー、そしてこの辺でビートルズはもうないだろうと、ここまで来ちゃったらやることも無いし、これ以上もう録音技術っていうものは駆使できないだろうと思っていたところ、だんだんシンプルなところに戻ってきましたね。えー、そしてビートルズが最後にレコーディングしたアルバム、これはまあ全くコンセプトアルバムとしてはなかなか素晴らしいアルバムなんですけどね「Abby Road」。
これも名曲です。僕もアマチュア時代にやってましたけどね。聴いてください
「Something」

いやあ。あっという間に時間が来てしまいましたねぇ。もうあと1曲しかかけられないという。もう最後ですけどもね。えー、こうしてビートルズの曲を自分で選ばしていただいて、放送している最中にも、あの時代のあれ、この時代のこれという感じで、色んな想いでが巡ってきてですね。なんかもう、気持ちが、胸ががキューンと鳴ってきてしまいましたけどね。
とにかくビートルズは僕たちにとって、皆さんにとって、永遠に続くグループ、アーティストですね。えー、音楽はいいなあという感じですけどね。
時は過ぎ、みんな年を取りますが、ビートルズのこの辺の音は全然年を取りませんね。羨ましいかぎりですけどもね。
まあ最後の曲で今日はお別れです。またこんなチャンスがあったら嬉しいなと思います。最後の曲なんですけども、これは1967年6月25日、太平洋、大西洋、インド洋の上空にあげられた3個の通信衛星を使って、市場発の全世界衛生生中継が行われたと、その時イギリス代表として、ビートルズはアビー・ロードスタジオからこの曲を、まあレコーディング風景ですね。全世界に中継したという。まあ、あの曲ですね。
実はYMOもアメリカから日本にちょっと生中継、サテライトやったんですけど、その時この曲を間に入れてですね。演奏したんですけど、ちなみにあまり上手くいきませんでした。それは余談です。
まあ、最後の曲です。まあこれは永遠のメッセージと言っていいと思います。地球にとって。最後にこの曲をかけてお別れです。
「All You Need Is Love」


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